MDB市場情報レポート

放熱材料

1.市場規模の推移
 2008年度における放熱材料の国内メーカー出荷ベースの市場規模は約255億円であり、前年比2%の増加である。ここ数年は2〜5%程度の増加率で市場は成長しており、需要は微増傾向に留まっている状況にある。
 電子機器は、年々高集積化・高速化しており、それに応じて熱対策の放熱材料の需要が高まっている。しかし、世界的な金融危機の影響から電子機器の出荷量は低調な傾向にあり、放熱材料の需要も微増に留まる結果となっている。主な用途は、発熱量の多いCPUを搭載しているPC/サーバーである。その他、パワーモジュールや超LSI、光部品(光ピックアップやLED)を搭載した各電子機器に採用されており、家電機器(DVD/HDDレコーダー(プレイヤー)、FPD等のAV機器など)、PC周辺機器、家庭用ゲーム機、自動車のほか、インバーターやスイッチング電源などの産業用機器等へも使われており、用途領域は拡大している。このため、需要拡大の余地は高いとみられている。





2. 参入企業
 放熱材料市場の参入企業は50社前後とみられる。放熱材料の大半は、シリコーン樹脂を使った製品であるため、原料メーカーである信越化学工業、東レ・ダウコーニング、旧GE東芝シリコーンのモメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン、富士高分子工業(東レ・ダウコーニング系列の二次加工メーカー)をはじめとした企業が、自社のノウハウを活かして多様な製品を投入している。その他、電気化学工業、古河電気工業、住友スリーエム、日立化成工業、日東シンコー、タイカなどの電子業界向け高分子材料、加工メーカーが多数参入している。
 放熱材料は、シリコーンの二次加工技術があれば新規参入可能な製品であり、将来性の高い製品分野であることから、多数の企業が参入している。また放熱材料の形態は、放熱スペーサタイプやフェーズチェンジのようなシート形態、グリース・ゲルタイプ、テープ、接着剤、グラファイトシートなど、多岐に渡った形態が実用化されている。このため樹脂シート成型加工メーカー、テープメーカー、接着剤メーカーなど複数のジャンルの企業が参入している。
 近年需要を拡大しているグラファイトシートは、パナソニックエレクトロニックデバイス、大塚電機、大成ラミネーター、東京窯業(TYK)、カネカ、タイカが主要メーカーとして挙げられる。



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